2012年10月11日木曜日

第59回 受診状況等証明書で何が分かる?

診断書作成医療機関と初診日のある医療機関が違う場合、
つまり、初診日がある医療機関と現在かかっている医療機関が異なる場合
提出しなければならない、受診状況等証明書で何が審査側に分かるか?
どこを見られるのか? という話である。

一番大事な箇所は、この書類が初診日を証明するものであるので
初診日の年月日であるが、発病日の記載も重要。
現行の法律では初診日が重要視されるが、改正前の法律(昭和61年)では
発病日が重要視されることがあるので、どう書かれていても構わない
ということにはならない。

当然、発病から初診日までに期間が長ければ、何故その間に
医療機関を受診しなかったのか? を審査側は考えますので
その理由が分かるように申立書に書かなければなりません。

次に発病から初診までの経過を書く欄を、見ます。
診断書でもそうですが、医師に作成してもらった時には
その記述の内容を確認するようにしましょう。

この欄に前に医療機関にかかっていた,検査で異常が見つかっていた 等
前に何かあったような記載があれば、当然審査側はこの書類で証明している
初診日以前に、本来初診日にすべき日があるのではないか?
と考えます。 当然の話です。

そのため、この書類を書いてもらう医療機関を受診した際、特に初診の際に
発病から、その医療機関を受診するまでの期間をどうしていたか?等
どのように話しているのか? にも、その記述内容は異なってくる筈です。

また、この書類の傷病名は今回障害年金を請求する診断書上の傷病名と
異なっても構いません。何らかの因果関係があれば、何ら問題ありません。
例えば、この書類の傷病名に不眠症と書かれていて、診断書では
うつ病という傷病名でも、不眠という症状が出たので、最初に内科にかかり
内科で初診日の証明書を書いてもらい、請求時にうつ病という傷病名が
ついてしまった、というのもごくごく普通の流れです。

ただ、この書類の傷病名が全く今回、障害年金を請求する傷病名と
違って、因果関係などないような場合には、その書類での初診日の証明は
無効とされ、意味がないものになります。


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松永社会保険労務士事務所
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2012年10月10日水曜日

第58回 初診日の証明書がとれない場合

前回の続きで、初診日にかかった医療機関で初診日の証明がとれない場合です。

この場合、初診日の証明である受診状況等証明書という書類がとれなかったという
受診状況等証明書が添付できない理由書という書類を提出します。

この書類にはどこの医療機関に,いつからいつまで受診していたけれども
カルテが破棄されていた・医療機関が廃院になっていた・その他の理由を書いて
それはどのような方法で確認したのか? を請求者が自己申告するようになっています。

しかし、ではそれだけでいいのか? というとそうではありません。
やっぱり、初診日と言うのは障害年金の請求には重要な日付なので、
何らかの方法でそれを証明しなければなりません。

それは当時の診察券,診断書 等々、公的に、かつ客観的に証明できるものが必要で、
更にはやっぱり、医療機関の証明が必要になります。
ここでの医療機関というのは、初診日にかかっていた医療機関ではありません。
ここでは初診日の証明が出来ないのですから、2番目にかかった医療機関で
やはり受診状況等証明書を書いてもらって、その書類から発病日や初診日が
確認できるようにしなければいけません。

2番目の医療機関での書類で確認できなければ、3番目の医療機関・・・・
と次に次に・・・と続くことになります。

実際にはやってみなければ分かりませんが、これが難航するケースがあり、
初診日の証明するものを探すのに、1年かかるといった場合も
初診日がかなり前の場合には起こります。


次回は、では受診状況等証明書により審査側は何を見るか?
についてのお話です。


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2012年10月9日火曜日

第57回 初診日証明

今回は初診日証明のお話です。

初診日はとても重要で、初診日にどの年金制度に加入しているかによって
請求できる障害年金が異なりますし、決定後の年金額も異なります。

・・・と言っても初診日に国民年金の人は定額なので年金額に
影響を受けません。

では、初診日証明とはどうするのか? という事ですが、
初診日については、かなり前に書いたブログを参照下さい。

初診日が問題になるのは、障害年金を請求する時点でかかっている
現在の医療機関と、障害年金上の初診日がある医療機関が
異なっている場合です。
逆に言います、障害年金上の初診日にかかっていた医療機関と
現在の医療機関が全く同じ場合には、診断書の記載と請求者が作成する
申立書を照合すれば、何ら問題が生じないので、診断書をもって
初診日の証明と出来ます。

問題になるのは、初診日のある医療機関と現在の医療機関が異なる場合です。
実はこのパターンが障害年金の請求では実際には多いのです。
・・・と言うのも、初診日から原則1年6ヶ月経たないと請求出来ないので
その間に医療機関を変えるということは、よくあることなのです。
それが手術目的であったり、紹介状で大きな病院へ行く、等々
色々あるでしょう。

では、その場合はどうするの? という話ですが、その場合には
初診日を証明する書類を医療機関に作成してもらわなくてはなりません。
それは受診状況等証明書という書類ですが、実はこれが面倒。
初診日にかかった医療機関で、この受診状況等証明書が
作成出来れば、何ら問題ないのですが作成出来ない場合があります。

それはどんな時か?
今、医療機関でカルテの保存期間は5年と決まっています。
つまり、初診日が今から5年以内であれば、確実に作成してもらえますが
5年以上になると、法律上保存の義務がないので、医療機関が
いつカルテを処分しようが構わないわけです。

但し、だからと言って初診日が5年以上前にあるから、カルテがなくて
初診日の証明が出来ないか? と言うと、これは医療機関によって
異なります。比較的大きな医療機関であれば、数十年前のカルテも
保管されていることがありますし、現在では手書きのカルテではなく
電子カルテなので、データでの保管も出来ますので、医療機関に
問い合わせてみなければ、分かりません。


では、問い合わせた結果、当時のカルテがなくて受診状況等証明書が
書けないという場合には、どうすればいいのか? については、
また次回に続きます。 ここで諦めないで下さいね!



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2012年10月5日金曜日

第56回 20歳前の障害

前回、診断書の枚数を見ましたが、その中で説明を要する
20歳前の障害についてのお話です。

まず、20歳前の障害とは20歳前に障害状態があることで
先天性の場合もあれば、事故や病気が原因の場合もあります。
ポイントは障害認定日が20歳前にあるということです。
20歳前に障害の原因になる病気やケガがあっても、障害認定日が20歳以後の場合
この20歳前の障害という請求パターンには該当しません。

ところで、何故? 20歳前なんでしょうか? 疑問が生じるかと思います。
簡単に言えば、20歳までは国民年金の被保険者になれないからです。
そのため、本来は年金制度という保険未加入期間ですので
障害年金の対象にもなれないのですが、それでは日常生活に不自由という理由で
本来の年金という保険制度という意味合いではなく、福祉的に支給されるものです。

しかし、これが複雑なことに例外があります。上記に国民年金には加入出来ない
と書きましたが、20歳前でも義務教育を修了して、就職すれば厚生年金や共済年金には
加入することが出来ますので、その場合にはその他の障害年金と同じ扱いをします。
ですから、この20歳前の障害年金というのは、20歳になるまでに勤めたりせずに
年金制度に加入していなかった人だけの制度です。

では、請求の際の診断書になりますが、この場合には20歳時点で
障害状態を確認・審査することになっています。
更に他の請求と違うのは、他の請求の場合、認定日もしくは請求日を基準として
認定日以後3ヵ月以内,請求日の3ヵ月以内の心身の状態を記している診断書
ということでしたが、20歳前の障害の場合には20歳の前後3ヵ月以内の診断書と
なっています。ですから、前後に各3ヵ月ありますので、6ヵ月の期間内の
心身の状態を記した診断書でいいということになります。

複雑で文章でうまく伝わらないかもしれませんが、
あくまで初診日・障害認定日が20歳前にある場合の話であって
20歳前に初診日があっても、20歳以降に認定日があるような場合は
この20歳前の障害には該当しませんので、ご注意下さい。

20歳前に初診日があるような場合には以上のように分かりにくいので
年金事務所等や我々、専門に障害年金を扱っている社労士に
まずご相談をされたうえで、請求について検討することをお勧め致します。



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2012年10月4日木曜日

第55回 診断書の枚数

今回は、障害年金の請求に必要な診断書の枚数についてです。
診断書の枚数は、障害年金の請求の方法によって
異なってきますので、ご注意下さい。

1 障害認定日から1年以内に請求する場合
障害認定日から1年以内に請求する場合には、認定日以後
3ヵ月以内の診断書を1枚提出すると大丈夫です。
障害認定日に障害等級に該当していると認められた場合には
認定日の属する月の翌月分から、障害年金がもらえます。

2 障害認定日から1年以上たって請求する場合
通常、このパターンが一番多く、診断書が2枚必要になります。
一つは障害認定日以後3ヵ月以内の状態を書いた診断書であり
もう一つは、請求する日(正確には受付日)以前3ヵ月以内の
状態を書いた診断書になります。
但し、人によっては初診日からかなり経った時点で請求する場合が
ありますので、その場合には障害認定日で障害等級に該当することが
認められても、最大で請求から5年前分までしか、もらう事が出来ません。

3 障害認定日に診断書が出せない場合
障害認定日に医療機関にかかっていないには、請求日直近3ヵ月以内の
診断書だけしか、出せませんので提出する診断書は一通です。
原則、65歳までに請求しなければいけません。
但し、認定日に明らかに障害の程度が軽く、診断書が作成出来て
提出しても、明らかに障害年金はもらえないような場合には、
認定日時点の診断書は提出せずに、請求日直近3ヵ月以内の
診断書だけ提出することが出来ます。これを事後重症と言います。
認定日時点では障害の程度が軽くて、後に重くなったというパターンです。

この場合、請求日直近3ヵ月以内の診断書等から、障害等級が
認められた場合には、請求日の属する月の翌月分から
障害年金がもらえることになります。

また、2のパターンで診断書を2通提出したけれども
認定日時点の障害状態が障害等級に該当しないと判断される場合
結果的に3と同じく、請求直近3ヵ月以内の診断書で障害状態が
審査されて、結果的には2と同じようにさかのぼってもらえることは
ありません。

その他に、20歳前に障害状態になった場合がありますが、
説明が長くなるために、次回に続きます。



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2012年10月2日火曜日

第54回 使用する診断書の種類

前回、診断書の種類は8種類あって、
障害や障害の部位によって使い分けるものだと書きました。

あくまで、障害が生じている部位に対して、一番適切な診断書を用いますが、
参考までに診断書の種類と主な傷病名を掲げます。


眼の障害用
・ ブドウ膜炎,緑内障,眼球委縮,網膜色素変性症,無水晶体症 等

聴力・鼻腔・口腔・言語の障害用
・ 感音性難聴,メニエール病,外傷性鼻科疾患,上顎腫瘍,咽頭腫瘍 等

肢体の障害用
・ クマ膜下出血、その他脳内出血の後遺症,上肢等の離断・切断
 
  パーキンソン病,変形性股関節症,脊髄損傷,進行性筋ジストロフィー 等

精神の障害用
・ そううつ病,統合失調症,てんかん性精神病,精神遅滞 等

呼吸器疾患の障害用
・ 気管支喘息,慢性気管支炎,肺結核 等

心疾患の障害用
・ 心筋梗塞,動脈硬化,狭心症,慢性虚血性疾患 等

肝疾患の障害用
・ 肝炎,肝硬変,肝癌,多発性肝膿腫 等

腎疾患の障害用
・ 慢性腎炎,性腎不全,慢性糸球体腎炎 等

血液・造血器・その他の障害用
・ 膀胱腫瘍,子宮頸癌,クローン病,HIV感染症 等


障害の部位により、診断書を使い分けるとは
例えば、同じ脳内の出血でも後遺症は様々です。
肢体に障害が残るケースが多く、肢体の障害用を使用する一方で
記憶に何らかの障害を生じる、高次脳障害の場合には
精神の障害用,言語に障害が生じた場合には言語障害用の
診断書を用いることになります。



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2012年10月1日月曜日

第53回 診断書の種類

いよいよ、具体的な障害年金の請求について
今回から見ていきます。

障害年金で障害年金をもらえる条件の一つが障害状態です。
より正確に言えば、その障害の程度によって
どれだけ、日常生活や就労上に制限を受けるか?になります。
そして、それらは重い方から1級・2級・3級とあります。

これらの障害等級を審査する際に最重要視されるのが
主治医に書いてもらう診断書ということになります。

現在、障害年金の請求用の診断書は8種類あります。
それは障害の部位によって分類されており、
眼の障害用
聴覚・鼻腔機能・平衡機能・そしゃく嚥下機能・言語機能の障害用
肢体の障害用
精神の障害用
呼吸器疾患の障害用
循環器疾患の障害用
腎疾患・肝疾患・糖尿病の障害用
血液・造血器・その他の障害用  となります。

一応、目安にこういう病気の場合にはこの診断書を使用する
と言った例示がありますが、障害の種類・病気の種類は
星の数ほどあるために、結果的には現在の障害状態を
的確に示せる診断書を用いるということになります。

また、複数の部位に複数の障害があるような場合には
複数の診断書を用います。つまり、それぞれの障害が
別の障害であれば、各々の障害状態を的確に示せる
診断書がその数だけ使用するこということです。
そうしないと、現在の心身の状態を審査側に正確に
判断してもらうことが出来なくなり、結果的に請求する方が
損をしてしまうことになるので、診断書代はかかるでしょうが
複数枚用意しましょう。

但し、一つの障害、或いは障害の部位だけで明らかに
1級に相当するような場合や、診断書を作成するまでもない
軽い障害の場合には、提出する診断書の備考欄に
その障害のことを書いてもらって提出しても結構です。
必ず、複数の障害・障害の部位に対して
複数の診断書が必要ではありません。

ただ、実際に請求する場合には複数の診断書を用意すべきか
1枚の診断書でいいのか、判断に困ることがあるかと思います。
そういう場合には、年金事務所等や我々、障害年金を扱っている
社会保険労務士にご相談下さい。



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